姫取物語
ったく……婆さんが結い上げたのは良いけどものすごい緩いんだけど。

落ちてくるし……。

「……はぁ」

こんなかに帝いるんだよなぁ……。

実はあれ幻覚の幻聴だったりしない「おぉ、姫その髪はどうなさったのですか?」

「……!?」

思わず後ろに下がった。

いきなりすぎるだろ……。

「ちょっと髪が落ちちゃって乱れてて良いですね……」


「……」

寄るな変態……。

「決めました。私は姫とちゃんと話せるまで帰りません」

一生帰れないんじゃないのか……?

「もちろん声でね……」

いたずらっ子の目だ……。

ていうか一人称が私になってる。
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