姫取物語
「かぐやは可愛いでしょう?」

「まぁ、たしかに……」

男の子なのにあそこまでの可愛さはスゴいと思う。美麗様と並んでも全く気付かれないほどだ。

「それに、知らない方と手合わせしてかぐやを一人にするよりかぐやと遊んでいたいんです」

「はぁ……」

俺にはなかなか理解のできない話だ。

あれ? ちょっと待って……? 雅さんは男の子、雅人さんも男性……。

「あの、失礼な事を伺いますが……」

「なんですか?」

「雅人さんは少年趣味なんですか……?」

「は……?」

帝はまぬけなその声とともに剣を落としてしまった。
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