姫取物語
タンッと戸を開けてかぐや達がいる部屋に入る。

「うわ……」

「素晴らしい……」

中にはもう舞を習得したかぐやと、一緒に舞う相手ができてよほど嬉しかったのか、かぐやと一緒に舞う美麗が居た。

二人の舞は、美しく、可憐である。

「……あ! 帝たち、もう終わったの? 早くない?」

やはり琴を弾いてる時とは違い集中力が全く無いかぐやが俺たちに気付いた。

「いや、もう夕方だけど……」

「え゙?」

「まぁ……」

「そんなに楽しかったの?」

「うーん……琴の方が好きだなぁ……」

「雅さん……」
< 158 / 210 >

この作品をシェア

pagetop