姫取物語
「あ」
「?」
「お婆様にお散歩行って良いか聞いてなかったね」
「……聞かなきゃ駄目……?」
聞いたら七割ぐらいの確率で駄目だと言われるのかと思っているのか、かぐやは涙目になっている。
「聞いてきな? 勝手に外に連れていって風邪をひいたらどうするの?」
「帝がいれば大丈夫だもんっ!!」
「いやいや……俺そんな能力持ってないし」
「んーっ! 大丈夫なの!」
「駄目だって……」
「嫌ぁーっ! 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だー!!」
「かぐやっ!」
「ふぇ……っ」
帝が初めてかぐやに向かって強く言う。いつもの宥めるような、諭すようなそんや声ではない帝の声にかぐやは驚き、固まる。
だが、ここで甘やかすのはいけない。かぐやの視線まで姿勢を低くし、かぐやをいつも通り優しく宥める。
「我が儘は駄目でしょ? いい子だからお婆様に聞いておいで?」
「……」
「いい子だから、ね?」
「うん……」
「?」
「お婆様にお散歩行って良いか聞いてなかったね」
「……聞かなきゃ駄目……?」
聞いたら七割ぐらいの確率で駄目だと言われるのかと思っているのか、かぐやは涙目になっている。
「聞いてきな? 勝手に外に連れていって風邪をひいたらどうするの?」
「帝がいれば大丈夫だもんっ!!」
「いやいや……俺そんな能力持ってないし」
「んーっ! 大丈夫なの!」
「駄目だって……」
「嫌ぁーっ! 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だー!!」
「かぐやっ!」
「ふぇ……っ」
帝が初めてかぐやに向かって強く言う。いつもの宥めるような、諭すようなそんや声ではない帝の声にかぐやは驚き、固まる。
だが、ここで甘やかすのはいけない。かぐやの視線まで姿勢を低くし、かぐやをいつも通り優しく宥める。
「我が儘は駄目でしょ? いい子だからお婆様に聞いておいで?」
「……」
「いい子だから、ね?」
「うん……」