姫取物語
「女装じゃないの……?」

「あったりまえだろー? かぐやは立派な男の子だ」

「爺さん……」

「感謝しなくても良いぞー?」

爺さんはがははって笑いだした。

「だったら簪買わないよね……?」

「あ」

「爺さん……!?」

「まーまー細かいことは気にすんな☆」

マイペースですね……。

「ほら。かぐやこっちおいで? 髪、結直すからね」

「あ。今度はなるべくキツめにして? 落ちてくるから」

それに帝がうるさいし。

「かぐやの髪ってすぐ落ちてくるんだよねぇ……」

「かぐやの髪は綺麗だなー!」

今日も二人とも元気だ。
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