姫取物語
「この世に存在しないものを探させる?」

「うん。そうすれば諦めさせることができると思うよ?」

「たとえば?」

「絶対に燃えない火鼠の皮衣とか龍の首に付いてる宝玉とか」

「何それ……」

「この世に存在しないもの」

だよね。

「とりあえず手紙を書きましょう?」

「なんで?」

「だってかぐや、話せないじゃん?」

忘れてた……。
< 44 / 210 >

この作品をシェア

pagetop