姫取物語
「かぐやもう眠くない?」

「うん。もうバッチリ!!」

「さすがにもう5人の貴公子は帰ったかな……」

「え? 本当?」

夜まで待つ馬鹿もいないだろう。

「でも変な時間に寝ちゃったなぁ……」

「たしかに……」

寝ようにも寝れない……。

「かぐや、まぶしいし……」

「はぁっ?!」

俺がまぶしい!? 何言ってんだ……俺が光ってるわけ……。

「かぐや俺の顔見えるでしょ?」

「はっきり見えるよ」

余裕で判断可能だ。

「夜なのに?」

「うん!」

「おかしくない? 夜って人の顔、こんなにはっきり見えない」

「月のせいじゃ……?」

「月明かりはもう少し暗いかな」

「俺が光ってるの?」
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