姫取物語
「では探しに行ってください。話はその後で……」

「探せたら姫は結婚してくれるのか……?」

「さぁ?」

帝のやつ本音出やがった。

「だったら探す意味があるのか?!」

「……っ?!」

怖い……っ。

思わず帝の後ろに隠れてしまった。まさかの出来事に帝も、貴公子も驚いている。

ちなみに帝はかぐやに驚いているんだが……かぐやが気付くわけない。

「大丈夫だよ。かぐや……」

「そんなことを言うのであれば帰りなさい。姫が怖がっている。そんなやつとは結婚するどころか話すことさえ……」

「探しに行けば良いんだろ……!」

「えぇ……いってらっしゃいませ」
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