姫取物語
「……」

うわっ、かぐやめちゃくちゃ不機嫌ー。

「かぐや姫」

「?」

「何故……人と話すことを拒むのです?」

「……」

「……臆病者」

「……はぁ?」

俺が臆病者? なんで?

「人と話すことを拒み、たいした理由も無いのに婚約を断る。何故? 人が怖いのですか?」

「人が怖いわけないじゃん!」

右大臣あべみうしはふ、と口元をあげた。

「では何故?」

「何故って俺が……俺が男だからっ……あ!?」

かぐやは言って気がついた、俺ってば話しちゃったじゃん、しかも男だからとか言っちゃったじゃん?! めっちゃカミングアウトじゃーん!! 明日からどうすればいいんだよー。とね。
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