Love story's
「あたしね……」


小さく切り出し、深呼吸をしてから続けた。


「先生みたいな“先生”になりたいの……」


緊張しながらもそう告げると、上杉先生はほんの一瞬だけ目を見開たけど、すぐに笑った。


その笑顔が本当に嬉しそうだったから、ホッとするよりも先にあたしからも笑みが零れていた。


「俺さ、教師やっててこんなに嬉しいと思ったの、初めてだよ」


「先生……」


「ありがとう、七星」


上杉先生は笑みを浮かべ、あたしを優しく抱き締めてくれた。


< 100 / 300 >

この作品をシェア

pagetop