Love story's
「あの夏には、こんな形で七星の夢が聞けるなんて思ってもみなかった」


どこか感慨深げな上杉先生が、フッと微笑んだ。


「え?」


「七星と出会った年の夏、田舎の公園で夢の事を話しただろ?」


「そういえば……」


あの夏の事を思い出し、思わず小さな笑みを浮かべる。


「あの時、お前と進路の話をした後、いつか七星の夢を聞けたらイイなって思ってた」


上杉先生は、幸せそうに目を細めて微笑んだ。


「それが今、叶ったよ。七星が叶えてくれたんだ」


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