Love story's
「羅夢♪」


「あ、早かったやん……」


お風呂から上がって来た晴稀は、後ろからあたしを抱き締めて頭にキスを落とした。


「ん?羅夢、まだ髪乾かしてへんのか……。風邪引くで?ほら、こっちおいで」


そう言いながらベッドに腰掛けた彼が、あたしをベッドの下に座らせた。


そしてドライヤーのスイッチを入れ、あたしの髪を乾かし始めた。


「何か眠くなって来たかも……」


「いや、まだ寝たらアカンで?」


晴稀の言葉に頷いたけど、彼の指先があたしの髪を優しく撫でる度に心地好さが募って、少しずつ瞼が重くなっていった。


< 11 / 300 >

この作品をシェア

pagetop