Love story's
「晴稀……」


晴稀の腕の中で、彼の名前をそっと呼んだ。


「ん?」


柔らかく瞳を細めた晴稀に、笑顔を返す。


「何もなーい♪」


寄り添うように触れ合う素肌が、すごく心地好い。


「何やねん、それ!」


「呼んでみただけやもん♪」


「もう、ほんまに何やねん!お前、ほんまに可愛過ぎやわ!」


あたし達は顔を見合わせて、クスクスと笑った。


晴稀と一緒にいると、嫌な事を全部忘れられる。


仕事でどんなに辛い事があっても、彼のキス一つでまた笑顔を取り戻せる。


だけど…


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