Love story's
「仕事はそんなに嫌じゃないけど、先輩が……。あんな陰湿なイジメとか、もう無理やわ……」


沈んだ声で言ったあたしは、涙を堪えながら晴稀に抱き着いた。


「そっか……」


小さく呟いた彼があたしをギュッと抱き締め、そのまま黙り込んでしまった。


晴稀は、こんなん言われても困るやんな……


イジメの事も、詳しくは話してないし……


晴稀に頼りたいけど心配は掛けたくなくて、小さくため息をついてから口を開いた。


「もう寝よ♪」


さっきまでの雰囲気を打ち消すように明るく言って、黙ったままの彼に笑顔を向けた。


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