Love story's
「どうした?」


アレンが訊くと、リリーは眉を小さく寄せながら口を開きました。


「せっかく材料を揃えてくれたけど、飾りの作り方がわからないの……」


「あぁ、そうだな。でも、飾りなんて何でもイイさ」


「でも……」


「リリー」


残念そうに笹を見つめるリリーに、アレンは優しい笑みを向けます。


「大切なのは、リリーが楽しむ事だよ」


彼のその言葉に、彼女は小さく頷いて微笑みました。


「そうね。せっかく素敵な話を聞いたんだもの」


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