Love story's
「アレンの願い事は、アレンが書かなきゃいけないわ。だってあたしは、自分の願い事もアレンの願い事も叶って欲しいもの」


「なるほど」


平静を装ったアレンですが、嬉しさを隠せずについ口元が綻(ホコロ)んでいます。


「言ったでしょう?あたしは欲張りなのよ。自分も幸せでいたいけど、それ以上にこの国の皆にも幸せを感じていて欲しいし、アレンには誰よりも幸せでいて欲しいの」


真剣に、だけど優しい笑みを浮かべながら話したリリーに、彼は柔らかい微笑みを零していました。


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