Love story's
村上さんと森さんは、引っ越しのお祝いに来てくれたみたい。


まだ段ボールだらけのリビングに二人を案内すると、彼が笑顔で紙袋を差し出した。


「これ、俺達からの引っ越し祝い」


「えっ?すみません……。ありがとうございます」


受け取りながらお礼を言った虹ちゃんに、村上さんが得意気な笑みを向ける。


「大した物じゃないけど、沙耶の見立てだからセンスは保証するぞ」


「本当にありがとうございます」


あたしは満面の笑みで言って、頭をペコリと下げた。


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