Love story's
庭の金木犀(キンモクセイ)がほのかに香り始めた、10月上旬。
季節は、すっかり秋に移り変わっていた。
庭を見つめていた俺は、甘ったるい香りにハッとして視線を落とした。
砂糖と水で作るカラメルを焦がさないように、慌てて鍋を揺する。
自分でも慣れた手付きだとは思うけど、カラメルをちょうどいい色で作るのは難しくて…
まだ時々、失敗してしまう事もあるんだ。
大切な子の為にカラメルを作る度にいつも思い出すのは、まだこれを上手く作れなかった時の事――…。
季節は、すっかり秋に移り変わっていた。
庭を見つめていた俺は、甘ったるい香りにハッとして視線を落とした。
砂糖と水で作るカラメルを焦がさないように、慌てて鍋を揺する。
自分でも慣れた手付きだとは思うけど、カラメルをちょうどいい色で作るのは難しくて…
まだ時々、失敗してしまう事もあるんだ。
大切な子の為にカラメルを作る度にいつも思い出すのは、まだこれを上手く作れなかった時の事――…。