Love story's
冬の寒さがすっかり和らいで春を感じ始めた、3月下旬。


いつもよりも少しだけ早く目が覚めたあたしは、まだ眠っている冬夜とベッド脇で体を丸めているトーフの姿に、思わず瞳を細めた。


溢れる愛おしさは、上手く言葉に出来ないけど…


少しだけくすぐったくて、すごく優しい朝を迎えるのは、もう何度目の事だろう。


数え切れなくなるくらい感じている、柔らかく穏やかな幸せ。


そんなあたしに更に喜びを感じる出来事が起こったのは、まだほんの数日前の事…。


あたしは瞳を細めたまま、下腹部にそっと手を当てた。


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