Love story's
照れ臭さを隠すようにトーフの餌を用意して、ベランダの前で丸まっていたトーフの元に置いた。


「俺達も食べるか」


「うん」


向かい合って座ったあたし達は、どちらともなく手を合わせて『いただきます』と口にする。


秋頃にはこの景色の中にもう一人増えているんだと思うと、また幸せな気持ちが溢れて自然と笑みが零れた。


「そういえば、子どもの名前考えないといけないよな」


「え、まだ早くない?」


「バカ、7ヶ月なんてあっという間だぞ」


冬夜の言葉に思わず苦笑すると、彼は真剣な表情で言った。


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