Love story's
冬夜は優しいから、あたしを責めたりはしないけど…


こんな時は、いっそ責めてくれた方がラクになるんじゃないかと思ってしまう。


「でも……あたしは、冬夜からお金を受け取ってたんだよ……」


「別に柚葉自身が金が欲しかった訳じゃなくて、そういう環境だっただけだろ」


「でも……酷い事した事には変わりないじゃん……」


唇を噛み締めながら俯くと、冬夜はあたしの体をギュッと抱き締めた。


「なぁ、柚葉」


耳元に落とされた優しい声に、とうとう涙が溢れ出す。


冬夜は、あたしの髪を撫でながら続けた。


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