Love story's
「だ、だって……あたしが告白してから1ヶ月も経つのに、染井君は全然『好き』とか言ってくれないし……。時々一緒に帰ってくれたりもするけど、いつも誘うのはあたしからだし……。ちゃんとしたデートだって、一回もした事ないし……。あたしは、染井君と買い物とか遊園地とか行きたいのに……」


女は言い難そうにしながらも、しっかりと不満を並べ立てた。


「染井君って……本当はあたしの事好きじゃないんでしょ……?」


「は……?」


涙混じりの質問に思わず唖然としてしまったのは、彼女が1ヶ月前の出来事を忘れているような口振りだったから…。


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