Love story's
「雷君!」


女の子は言いながら、雷の腕にしがみついた。


「なっ……!?ちょっ……!」


「すみません」


とうとうカッとなったあたしの言葉を遮った雷は、女の子から腕を抜きながら言った。


「こいつ、俺の彼女なんで」


「え……?」


女の子は目を見開いてポカンとしたけど、雷は彼女の様子なんて気にも留めずにニッコリと微笑んだ。


そして、奥のテーブルを指差しながら口を開いた。


「杏里、あっちで待っといて。な?」


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