Love story's
結局、当初の問題だった書類は、先輩が持っていたんだけど…


「あたしが探して、見付けといたから」


恩着せがましく言われた事にも、また腹が立った。


「すみませんでした……」


「ほんまに反省してんの?」


苛立ちを隠しながら、何度も頭を下げて謝り続けた。


あたしが頼まれた書類が失くなったのは、これで三回目。


そして、三回とも見付けたのは同じ先輩…。


彼女には、お茶を淹れた時の温度やコピーのやり方にも、いちいち怒られていて…


最終的には、メイクや服装の事にまで口を出されてしまうようになった――。


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