Love story's
マリンブルーのお湯を見つめながら、深いため息をついた。


「もう、ほんまに嫌……。絶対にイジメやん……」


あたしの言葉が、静かな浴室にポツリと響く。


「羅夢♪」


「どうしたん?」


不意に磨りガラスのドアの向こうに立った晴稀に、小首を傾げながら尋ねた。


「一緒に入ろか♪」


「はぁ!?いきなり何!?てか、絶対に無理やからねっ!!」


「冗談やって!あまりにも静かやし遅いから、逆上(ノボ)せてるんかと思っただけやから。あんまり浸かり過ぎたらアカンで!」


晴稀はそう言って、脱衣所から出て行った。


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