Love story's
いつものように二人分のコーヒーを淹れて、ソファーに並んで座った。


他愛のない事でも話題は尽きなくて、時間が過ぎていくのはあっという間だった。


上杉先生の話を聞くのが好き。


学校での事を話す先生は、いつもあどけない笑顔を見せてくれる。


その表情を見ていると、あたしは上杉先生の生徒だった頃の事を思い出して、何だか幸せな気持ちになれるんだ。


「あっ、俺ばっかり話してごめんな……」


不意に話を中断させた先生が、申し訳なさそうに苦笑を零した。


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