※ご主人様は完璧王子?※
もう名前を呼ぶのも止め、ただただ抱き締めあって10分ぐらいたったときだった。
想は一回ぎゅっとあたしを強く抱き締めると体をはなした。
うつむき、黙ったままベッドから降りてあたしに背を向けると二回大きく息を吸った。
そしてあたしの方を振り返った。
いつものどこか妖しさを感じるあの笑みを浮かべながら。
さっきのことなんて本当は夢だったんじゃと思うほどいつもどおりに口を開いた。
「おい!!早く行くぞ!!
この俺様のメイドなんだから俺を待たしたりしたらメイドから降ろすぞ!!」
『ちょ、ちょっと待って!!今行くから!!』
そういって立ち上がったとき、そういえばもう1人いたことに気付く。
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