My Prince
だってあたしたちは学校では他人だから。



「ねえ梨紗、そろそろみんなに言ったほうが

楽なんじゃない?」



さくらが促すように言ってきた。



「そしたら、女の子たち、騒ぐでしょ?



柊聖はそういうの嫌いだから…



…あたしも、誰にも言わなくてもいいと思ってる。」



するとさくらは「そう。」と力なく答えた。





「………さくらだって、翔のとき大変じゃなかった?」





さくらの彼氏、翔も柊聖と同じくらいモテる。


「あたしは、、、嫌がらせされて、悩んだ時もあったよ?

でも、それでも、翔がいたから・・・

梨紗だってそうだと思う。

柊聖ってほんとは、梨紗を危険な目にあわせたくないんじゃ」

あたしはその言葉を遮った。


「そんなわけないじゃん。あたし柊聖のことは昔から

知ってるけど…そういうこと考える人じゃない」





「梨紗………」


「っもうこの話やめよ!授業始まる、、、」

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