ひとひらの願い―幕末動乱―
「沖田さんッ! 私、お茶を煎れにきたのに、こんなに時間過ぎちゃって…! どうしましょう!?」


すっかり忘れてたぁぁあ!!

絶対、怒られるって!!


「沖田さん…!! どうすればいいんでしょう!?」

「え……どうしましょうねぇ…」


さすがに沖田さんでも土方さんの機嫌はとれないわけか…

あぁ……お父さん、お母さん……
私、死にます。

…いや、もう死んでるのか?


「とりあえず行ってみましょう! それしかないですよ!」

「…そうですね。じゃあ、沖田さんもついてきてください!」

「あ、いいですよ!」


快く私の言葉を受け入れてくれた沖田さん。


本当に優しいな――…


「ひっじかったさぁん!! お茶、持ってきましたよ!」


結局、私ではなく沖田さんがお茶を運んでくれた。

その後ろに、私はついてきた。

どうやら沖田さんは、言い訳をしてくれるそう…
さっき、言ってくれた。


"私が上手く言い訳しますから、大丈夫なはずです!"


…って言ってたけどねぇ-…


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