ひとひらの願い―幕末動乱―
第2章 嘘でも事実
タァァアッ ぇぇえいッ



どこからか、威勢のいい声が聞こえる。

すると、目も開けることができた。


「―は? …ここ、どこ!?」


私は全く知らない、見たことのない場所にいた。

とりあえず声のする方へ、足を進めてみるか…


少し行った所に、大きな屋敷みたいな所があって、そこから声が聞こえていることが分かった。


「本当に威勢いいですよねぇ…」

「ですよねぇ……っていうか!! ―-誰!?」


後ろを振り返ると、誰かが立っていた。

ホントに誰~っ!!


一応、質問には答えたけど…


この人、一体誰なの!?


「私? 私はねぇ…」


ゴックン…


私……

私の願いが叶っていればここは---…


「沖田 総司です。屯所に何か用ですか?」



―幕末…だ---…

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