ひとひらの願い―幕末動乱―
第11章 悠久の人々へ
遠くで私を呼ぶ声がする。
誰の声かは分からない。
でも、確かなことがある。
…私は、まだ死んでいないんだって。
もしかして私、不死身!?
なんて、変なことを考えられる。
私自身は、普通に戻ったみたい。
生きる世界が変わったかは……まだ分からないけれど。
「――――…!」
聴覚も少しずつ回復しているみたい。
微かな、声とも言えない音が耳を掠めた。
「……き……し……!」
やっぱり私は誰かに呼ばれている。
もしや、生きているんじゃなくて、死後の世界!?
…また変なことを考えた。
「……き―……織!!」
声は、鮮明に耳に届いた。
その声は、焦っているように聞こえる。
「――…織…! さされてるよっ!」
"刺されてる"……?
そんなの、分かりきったことだよ。
だから私は死んだんじゃない。
「織!! 指されてんのっ!!」
「はっ!? えっ…うん……あ!?」
…は…ははは……
私……戻って…る…んだ…?
誰の声かは分からない。
でも、確かなことがある。
…私は、まだ死んでいないんだって。
もしかして私、不死身!?
なんて、変なことを考えられる。
私自身は、普通に戻ったみたい。
生きる世界が変わったかは……まだ分からないけれど。
「――――…!」
聴覚も少しずつ回復しているみたい。
微かな、声とも言えない音が耳を掠めた。
「……き……し……!」
やっぱり私は誰かに呼ばれている。
もしや、生きているんじゃなくて、死後の世界!?
…また変なことを考えた。
「……き―……織!!」
声は、鮮明に耳に届いた。
その声は、焦っているように聞こえる。
「――…織…! さされてるよっ!」
"刺されてる"……?
そんなの、分かりきったことだよ。
だから私は死んだんじゃない。
「織!! 指されてんのっ!!」
「はっ!? えっ…うん……あ!?」
…は…ははは……
私……戻って…る…んだ…?