悠久の貴女へ
歳がそんなに関係あることなのかな?


近藤さんは少しにこにこしているように見える。

土方さんは真剣な表情だ。

二人共、私をじっと見つめている。



「な、何ですか!」


「お前、そろそろいいんじゃないか?」


「はい? 何がですか?」


「何がってなぁっ!」


「歳、そうすぐに怒らなくてもいいだろ」



少しキレ気味の土方さんを宥める近藤さん。

相変わらず変わっていない。

それで土方さんは、呆れたような顔をした。


そんななか、近藤さんが口を開いた。



「総司に、考えてもらいたいことがある」


「考える? 私は考えることが嫌いですよ?」


「それでも一応考えてみてくれ」


「はい……で、何なんですか?」



土方さんは目を瞑って、ただ近藤さんの声を聞いているようだった。

沈黙に、思わず息をのむ。

次に近藤さんが声を出したのは、そのすぐ後だった。



「総司、嫁をとる気はないか」


「はっ!? 私がですか!? だったら土方さんの方が」


「いーや! 俺は一生娶る気はねぇ。遊ぶだけで十分だ」


「そんなんだから娶る気がないだけでしょ~!」


「うっせー! 今はお前の話なんだよ」



土方さんはそう言いながらも、きっとこう考えているだろう。

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