ゴーストオブアイデンティティー
宙に舞った破片が全て堕ちた時には、

良好だった視界が建物によって埋め尽くされていた。




廃墟でない。

廃墟でなく、ただの空虚だ。



天にリヴォルヴァーを向けたまま、幸福は動かない。…動けない。




久々の、敗北感。


『よりによってこんな時に』



こんな時に…


あと、一歩の時に…!!




座敷 幸福の計画、破綻。


「クソがぁぁぁぁァ!!!!」


幸福は、吼えた。


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