ゴーストオブアイデンティティー
「……今どこよ?」

声に真剣さが増した。


「……すみません…ちょっと答えられ…ないです」


「そんな事――るのは今―――よ。はくじ――――い。桐?―――――?ど――たの?――?――?」


不思議に思った。急に先輩の声が聞きづらくなった。

遠くから、聞こえるような…




そしてがちゃりと、通話が切れ、



そしてばたりと、桐は途絶えた。


     ****

< 158 / 503 >

この作品をシェア

pagetop