ゴーストオブアイデンティティー
「大丈夫か?」

「何に対しての心配ですか?」

「何って…君しかないだろう。撃てるのか、こんなもの?」



双眼鏡から目を離し、ヤナセに笑んだ。

「大丈夫。訓練は受けています。どちらかと言えば、この後の闇風の方が不安ですが」


確かに。

撃ち終わった後、闇風がどうでるか。正直、わからない。場所がばれるのは必至だが、気にも止めないかもしれない。

それ以前、ヤナセ達も闇風を殺す気はない。先ず殺せないだろう。

たかだか3000発の銃弾、

『当たるはずがない』


GPSやレーザーを使えばまだ、可能性はあったろう。1%位は。

しかし、使用は不可。
闇風に対しては、いかなる電子機器を向ける事はしてはならない。

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