ゴーストオブアイデンティティー
「ヤナセ…………遠距離…恋愛です…ね。ち…ょっとここ…にい…る事、出来なさ…そう」



サァァァッと、世界が白に染まっていく。

綺麗な、純白の世界だった。

「―――ヤヨ!?ヤヨ!?ャョ…」



ヤナセの声が遠退いていくのに、ヤヨは何故か、穏やかだった。








私は、生きてた。

生きてたんだ。

欠陥だらけの代用品じゃない。
ゴーストオブアイデンティティー



私は、ヤナセの中で、生きられた。

精一杯、生きられた。


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