ゴーストオブアイデンティティー
壱
世界には裏がある。
表側があるなら、裏側があって当然の事。
そして表側の人間だとしても、裏側に関わる、若しくは見る事は多々。頻繁と断言しても、それは過言にはならないだろう。
しかし。
裏側の人間は、何があっても表側に立つ事は無い。
そう。
「何があっても……か」
面白くなさそうに、ロッキングチェアに身を預ける男。
歳は20代後半といったところだろうか。
実際は誰も彼の歳を知らない。
それ以前に、誰も彼の歳を気にしない。知ったところで、何の意味も無いからだ。
表側があるなら、裏側があって当然の事。
そして表側の人間だとしても、裏側に関わる、若しくは見る事は多々。頻繁と断言しても、それは過言にはならないだろう。
しかし。
裏側の人間は、何があっても表側に立つ事は無い。
そう。
「何があっても……か」
面白くなさそうに、ロッキングチェアに身を預ける男。
歳は20代後半といったところだろうか。
実際は誰も彼の歳を知らない。
それ以前に、誰も彼の歳を気にしない。知ったところで、何の意味も無いからだ。