ゴーストオブアイデンティティー
「今日はお開きにしよう。お休み、和樹……ああ、リヒャルトを持っていってくれたまえ。暑苦しくてかなわん。なに、適当にベッドに積んでおけば大丈夫さ。直に目も醒めるだろう」
和樹とリヒャルトが出ていき、独りとなった部屋の静けさが、妙に染みてきた。
「いかんな、酔ってる…和樹に今度、掃除を頼むとするか」
ベッドの上に散らばった本を床に放り、私は横になった。
まったく………女の部屋だとは信じ難い汚さだ。嫌になる。
「私の心、そのものかもな…」
こっ恥ずかしい台詞がそう聞こえないのは、かなりキテいるからか。
瞼を閉じる。
暗闇の中、私は先程の和樹の問いを反芻した。
心無きモノ……か。
いたら、会ってみたいものだ。
その存在は、私達を凌駕するだろう。
圧倒的、価値。
和樹とリヒャルトが出ていき、独りとなった部屋の静けさが、妙に染みてきた。
「いかんな、酔ってる…和樹に今度、掃除を頼むとするか」
ベッドの上に散らばった本を床に放り、私は横になった。
まったく………女の部屋だとは信じ難い汚さだ。嫌になる。
「私の心、そのものかもな…」
こっ恥ずかしい台詞がそう聞こえないのは、かなりキテいるからか。
瞼を閉じる。
暗闇の中、私は先程の和樹の問いを反芻した。
心無きモノ……か。
いたら、会ってみたいものだ。
その存在は、私達を凌駕するだろう。
圧倒的、価値。