ゴーストオブアイデンティティー
『貴女との距離が25m以上離れていた場合、勝率は更に90%にあが…』


「ねぇムト。なんでそんな事言うの?言って何か良い事でもあるの?」

『いいえ。今の私の言葉は100%、マイナスでしょう』

「じゃあなんで」

『桐、貴女は幸福に関して楽観視し過ぎる傾向があります。今後、それは無視出来ない重要なポイントとなりますので、忠告の意味で』


幸福への…楽観視?

『今後パートナーとして行動を共にする場合、その楽観視が』


「え?ち、ちょっと待って!?協力者?そんなつもり無いわ」
パートナー


桐はただ、幸福に運命の居場所を聞きたいだけであって、ここに居るのは、連れてこられただけだ。

共闘するつもりなんて全く無い。

『…違うのですか?』

「違うもなにも…私そんなつもりはからっきし無いの。出来ればさっさと出ていきたいのを我慢してるだけ。一緒に居るとろくな事無いのが分かりきってるもの。あんな激しいブラコン娘に巻き込まれるのは真っ平御免だしね」


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