ゴーストオブアイデンティティー
だがしかし、それは幸福の能力が劣っている訳ではない。


むしろ必然。むしろ当然。


運命に関する情報が無いのは、当たり前。

情報が見つかる方がおかしいのだ。



何故か?


簡単な事柄。


今まで座敷家の最高機密の存在を、そう易々と世界が知れるはずがないのだから。


座敷家の人間に近しい者でさえ殆んど知らないその存在。


幽霊の様な存在。

幽霊程に信じられていない存在。




彼女こそ、アイツこそ


ゴーストオブアイデンティティー
有るか否か不明な者、そのものなのだから。

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