ゴーストオブアイデンティティー
「…………!!…!?……!!」


必死で誰かと無線で連絡をとっている。

幸福はゆっくり歩きながら近付いた。


「NO!OHGOD!!GOD!!GOD!!GO―」

急に一人が銃を放り出し、奇声をあげながら逃げ出した。


そいつを一瞥し、

「うるせえんだよクズが」



先に釣り針のようなモノがついている糸を、そいつに投げ付ける。

糸は忠実な生き物のように飛んでいき、首に絡まった。

「ガッ…!?」

悶え苦しむそいつに絡まった糸を引く。


ジィーッ、という布を破いたような嫌な音を奏でて動脈を切断され、血の噴水を撒き散らしながら倒れた。


糸を手繰り寄せ、しまう。



残るは、一人。


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