ゴーストオブアイデンティティー
『それはご想像にお任せします。その人達が助かるには1分以内に出血を止め、心肺蘇生を行う必要があります。その中に貴女は1人でいるとします。貴女は、どう動きますか?』
「助けるわ」
迷いなく、桐は答える。
『どうやって?』
「止血して、心肺蘇生する」
『誰を最初に?』
「一番近くにいる人よ」
『それは何故ですか?』
「一番助けやすいからよ」
『助けたら次に近い人を助けるのですか?』
「ええそうよ」
『偽善ですね』
桐は、何も言わなかった。思い、浮かばなかった。
「助けるわ」
迷いなく、桐は答える。
『どうやって?』
「止血して、心肺蘇生する」
『誰を最初に?』
「一番近くにいる人よ」
『それは何故ですか?』
「一番助けやすいからよ」
『助けたら次に近い人を助けるのですか?』
「ええそうよ」
『偽善ですね』
桐は、何も言わなかった。思い、浮かばなかった。