ゴーストオブアイデンティティー
そんな所で互いの傷を舐め合って生きるのは、愚行だ。


普通は必要ない。普通であってはいけない。


異常で在れ。それが世界の真実なのだ。


「でもね」


桐は言う。でも、と。

「でもね…だからこそ、私は此所に居るの。在るの。きっと今此所は、ゴーストオブアイデンティティーなんてモノは無いのよ。劣等感なんて存在しない。価値観を共有する必要も無い。誰とも本質的に関わりが無くて、でもだからこそ、自分自身が此所に在るのを実感出来る。私みたいな新参者が口を出すべき事じゃないのは分かってるけれども。私は私で、此所は此所で、私は此所に居て………」


段々と上手く説明が出来なくなってくる。
何を言いたいのかだから何なのか何故こうなのか。



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