ゴーストオブアイデンティティー
十
私は、化け物を知った。
何の変哲もない、化け物。
世界に何かを及ぼす訳でもなく、世界が恐れる訳でもない。
ただの化け物。それだけなはずだ。
はず、だった。
しかし、化け物に変わりはない。
身体から沸き立つ、避けようのない恐怖。畏怖。
呼吸すら危うくなる動悸。
目を疑いたくなる状況。
そして業火の如く巻き上がる―――
・・・
探求心
踊らされ、ぞんざいに扱われ、挫折させられ、叩き潰される。
その存在に、私は狂った。
その存在……
「運命」という、化け物。
何の変哲もない、化け物。
世界に何かを及ぼす訳でもなく、世界が恐れる訳でもない。
ただの化け物。それだけなはずだ。
はず、だった。
しかし、化け物に変わりはない。
身体から沸き立つ、避けようのない恐怖。畏怖。
呼吸すら危うくなる動悸。
目を疑いたくなる状況。
そして業火の如く巻き上がる―――
・・・
探求心
踊らされ、ぞんざいに扱われ、挫折させられ、叩き潰される。
その存在に、私は狂った。
その存在……
「運命」という、化け物。