ゴーストオブアイデンティティー
幸福、そして運命という名の、恐怖。


特に幸福への恐怖が、私の存在を衰弱させた。

運命と幸福には決定的な違いが有る。
それは幸福には自考力が有り、運命にはそれは殆んど無いに等しい事だ。

自身を考える力。それが自考力だ。意思決定とも言えよう。


それが幸福には有り、運命には無い。


もし仮に、幸福が儚の影響で俗に「常識」と呼ばれるモノ(私が一番嫌う言葉の一つだ。他者を真似て互いに情動を乞う実に浅ましい行為である)に触れた場合、私は確実に排除されるだろう。

私が歩む道は常に外道故仕方ないが、そうなっては私は半ば半端な形でNWOHG計画を手放し、むざむざ殺される事となる。

そうなる前に、その根元を絶たねばならない。
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