ゴーストオブアイデンティティー
そんな事を考えて、何になる?

そんな事で、何が変わる?

失敗を認めて、何を得る?

失態を極めて、何とする?


仮定の話は所詮、仮定に過ぎない。考えるだけ、尽く無駄な話。


それでも…

それを理解した上で仮定を求める者がいる。


それは、単なる愚者だ。

己の身もわきまえずに全てのモノを欲し、それを仮定の中で手に入れ、わざとらしく悲嘆に暮れる。


それは余りにも人間的で、故に、人間として生を受けたのならば、それは必ず伴われる性質だ。


しかし。しかしだ。


人間とはかけ離れた存在―――闇風や幸福が、その様な戯れ言を求めても……

それは本当に、惨めでしかないのだ。

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