ゴーストオブアイデンティティー
「まさか…ね」


あるわけ無いと桐自身も否定する。

だがしかし、桐のどこかで、完全にそれを否定しきれないものがあった。


言うなれば…「勘」

第六感。否定を押し止めるように、勘が脳裏を支配する。





「もし、事実だとしたら…」



運命は桐をじっと見つめている。「有難う」「嘘」「怒る」の答えを促さんとばかりに。


じっと見つめている。


じっと…見つめている。


じっと……………………









………座敷家は、バケモノだ。
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