シャボン玉
~一人~
「またか・・・。」

呆れながら、自分の左手首を眺める。

私、高2の林道 雅(ミヤビ)。
病んでる高校生。

㊥3くらいからこんな生活。

赤く染まる床・・・血が固まった左手首。
傷の残るリストカット。

何度も死のうとした私に・・・生きる価値も、悲しんでくれる人もいない。


ピンポーン・・・

「雅ぃ?先行くよぉ?」
「うん。どうせもう行かないし・・・。」
「雅病んでるぅ‼まぁ、カッコイイけど♪」
「んじゃね、聖奈。」


聖奈は唯一の友達、彼女は人身売買。
・・・要するに不良。



床の血を眺め、ため息を吐く。

なんで人は平等じゃなくて、一人じゃ生きられないの?
世の中に信じられる人のいない私。

ただ一人、血のつながった父さえも・・・信じれない私…。



父親への近親相姦・・・。

光の見えない・・・闇の世界・・・・・・



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