シャボン玉
「楊貴妃ーーー!」
「超美形じゃん ♪」
「一目惚れじゃん!」

そういって何人かの男子がたちあがる。

「雅、あいさつくらいしてやれって。」

蓮が鼻をフフンっと鳴らすのが、妙にイラついた。

「林道 雅。よろしく。」
ただ一言そういって、営業スマイルを見せる。

「「「カワイイーーーーーーー!!」」」
「…あ、ありがと。」

一応お礼言わなきゃいけねぇしな。

蓮、私の席は?
「あっ、あそこ♪」


指を差された方向の、何も着いていない机の上に教科書を置き、大きな欠伸をついた。

「あのー、プリンセスコンテスト用の、写真一枚いいですか?」
「えっ、あっうん。」
「蓮、ちょっとコンテストの写真?かなんか撮ってくるからー。」
「いってらっしゃい♪」
「うん。」

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