シャボン玉
「おっ、元山自況か?」
「えっ…まさか…俺ミスった~‼」

蓮は先生がやったわけではないことを知って、頭を下げて、ため息をつきながら座った。

「…誰だしやったの」
「…蓮が寝てたからでしょ?」
「っ!雅がやったのか?!」

でかい声の蓮は、またしても先生からお説教。

ほとんどの子が笑ってたけど、中には痛いような睨む視線もあった…


「雅♪学食いこ♪」
「いいよ聖奈」
「俺も~♪」

「おい蓮…抜け駆けはゆるさねぇぞ?」
「ちょっ…はい」
「じゃぁみんなも一緒にどう?」

聖奈の言葉に、蓮を見ていた男子達が、一斉に顔をあげた。

「「いいのか?!」」
「雅イイ?」
「別に~、ってかお腹減った。早くいこ~」

「「行こう行こう‼」」

みんなが急いで私の後を追いかける。
「あっ…」
「ん?どうしたの雅」
「忘れ物」
「えっ?」

聖奈の言葉を無視して、来た道を引き返す。

「忘れ物、早く」
「えっ…忘れ物って…俺?!」
「蓮以外忘れ物ないし…置いてくよ?」
「待てって‼」

「蓮なんて置いてきゃいいのに~」
「雅って案外気がきくよね~」

「別に~早く行こう♪」
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